日本第2位と第3位の高峰、キタダケソウやミヤマハナシノブ等高嶺の花で覆われた山々であり、南には霊峰富士山の絶景が眺められる魅力ある山である。他方では高山帯であり高山による体調不良や八本歯のコル等、悪路の登山道、雪渓場の落石の危険個所も多い。体調の管理と危険を察知できる方の参加者を望みます。
7/15白根御池小屋は団体客で満員宿泊できず、そのようなことで予定を7/16からに変更いたしました。

今回の山行は二泊三日で百名山の北岳と間ノ岳を登る計画です。途中予想に反した渋滞やマイクロバスのトラブルなどハプニングの連続でしたが、全員の一致結束した行動で計画した日程で行動が出来、しかも全日程天候に恵まれ楽しい山行となりました。

 

 

コースタイム

月 日 コースタイム (==車移動 ~~歩行)
7月16日 県庁5:09==山形蔵王IC==(東北道)==那須高原SA(7:10~7:25)==(圏央道)==(中央道)==(中部横断自動車道)==白根IC==芦安駐車場(13:22)
==広河原(14:20~14:26)~~白根御池小屋17:05
7月17日 白根御池小屋5:40~~大樺沢二俣(6:05~6:20)~~夏道に出る(7:30~7:50)==八本歯のコル8:56~~北岳山荘(10:40~12:00)~~間ノ岳(13:35~14:03)~~中白根山(14:59~15:05)~~北岳山荘15:40
7月18日 北岳山荘5:13~~北岳山頂(6:40~6:55)~~肩ノ小屋(7:21~7:35)~~大蒲沢二俣(9:22~9:30)~~広河原小屋(11:30~12:08)==芦安駐車場(12:48~14:43)==白根IC14:11==(中部横断自動車道)==(圏央道)==(東北道)==上河内SA(17:03~17:16)==県庁20:00

 

 

 

 

芦安から3台のタクシーに分乗し、予定時間どおり広河原に到着、芦安から一般車両は通行規制  連休中につき車も登山者も混雑

 

 

広河原インフォメーションセンターから北岳登山口に向かう

 

 

広河原から雪渓を抱く北岳を望む

 

 

広河原から野呂川にかかる吊り橋を渡る

 

 

登山開始、初日の宿泊地である白根御池小屋に向かう

 

 

山小屋二泊三日行程で荷物も10㎏以上、肩と腰に食い込む

 

 

早速、梯子登りが始まる

 

 

梯子の連続で気が抜けない

 

 

ゴゼンタチバナ 

 

 

丁度1年前、鳳凰三山にアタックしたが、今年は反対側から地蔵岳・観音岳・薬師岳の雄姿を望む

 

 

白根御池小屋まであと20分だって?午後5時まで到着しないとキャンセル扱いだど~会長は寿命を縮めた

 

 

ようやく白根御池小屋に到着、先発隊が既に受付を済ませており安心して宿泊、小屋の前にカラフルなテント村が見える

 

 

山小屋の夕食、汗を流した後のビールは最高だ ご馳走も美味しかった~ついお代わり

 

 

食堂は広くてきれいだ~皆さん、食事も話も弾む

 

● 7月16日(日)晴れ
  期待に胸弾ませながら山形を出発します。連休の中日なので渋滞もないだろうと思っていましたが、予想は大きくはずれ圏央道に入って間もなく渋滞に巻き込まれこのままでは芦安駐車場の午後1時発のシャトルバスに間に合うか気をもみます。ようやく渋滞が解消したところ今度はマイクロバスのエンジン不調が発生し、いつ止まるのか心配します。このまままでは芦安駐車場発のシャトルバスに完全に間に合わなくなるので、宿泊予定の白根御池小屋に予定の午後5時を過ぎる可能性がある旨電話したところ、5時過ぎの場合はキャンセルしてくださいと宿泊を断られます。そうなれば2日目以降のスケジュールが狂うため思案にくれたところマイクロバスはどうにか持ちこたえ終点の芦安駐車場に着きます。折よく乗合いタクシーを捕まえることができそれに乗車しどうにかぎりぎりで広河原駐車場に着きます。そこで健脚の2人に先行して白根御池小屋に登ってもらい後続は5時まで到着する旨伝えてもらいます。結果的には後続の到着は5時を少し過ぎましたが先行組の尽力で小屋に快く受け入れていただき安堵の胸をなでおろします。そんなこともあり周りの景色を眺める余裕もなく急な樹林帯を登りますが途中時々心地よい風に癒されます。また、樹林帯の間から昨年登った鳳凰三山が眺められます。小屋はこれが山小屋かと疑うような快適さです。

 

 

二日目の朝、白根御池のテント村

 

 

白根御池小屋前にて記念写真~今日は、梯子や雪渓登りで間ノ岳を目指す

 

 

さあ、今日も気を引き締めて行こう

 

 

タカネグンナイフウロ

 

 

カラマツソウ

 

 

ミヤマキンポウゲ

 

 

大樺沢付近を八本歯ノコルを目指す

 

 

いよいよ雪渓登りだ~アイゼンを装着するが初めて履くので手こずる人も

 

 

さあアイゼンも履いたし雪渓登るぞ~バックの鳳凰三山が見守っている

 

 

一列になって登る~踏み跡の間隔が長い、半歩半歩で登りたいが、自分で調節

 

 

雪渓上は冷蔵庫の中のようで冷気が気持ちいい~風が吹くと寒いくらいだ

 

 

かなり辛かった雪渓登りも終え、アイゼンを外す

 

 

垂直にそびえる北岳バットレス

 

 

山道に戻り長い梯子の連続

 

 

ツガザクラ

 

 

モミジカラマツ

 

 

はしごも慣れてくるとありがたい

 

 

人生は重い荷物を背負って登るがごとし~だが時々、後ろを振り返ってみることも大事

 

 

休憩しながら水分補給~少しガスってきたな

 

 

クロユリ

 

 

八本歯ノコル~ごつい岩と梯子でなかなか手ごわい

 

 

もう少しで池山吊尾根分岐~遠くの尾根に北岳山荘と中白根山、間ノ岳は雲に隠れている

 

 

八本歯ノコルから富士山を望む

 

 

ミヤマオダマキ

 

 

さすがに険しい八本歯ノコル~岩にへばりつきながら梯子を登る

 

 

キタダケキンポウゲのお花畑

 

 

池山吊尾根分岐を越え、北岳山荘・中白根山・間ノ岳を望む

 

 

キタダケソウは北岳を代表する特産種~なかなか見つけられない

 

 

北岳山荘に到着~風雪に耐える堅牢な山小屋だ

 

 

中白根山中腹から北岳山荘と北岳を望む

 

 

中白根山中腹から仙丈ケ岳、右手に甲斐駒ケ岳を望む

 

 

百花繚乱のお花畑の中、間ノ岳を目指す

 

 

間ノ岳山頂は目前

 

 

間ノ岳山頂~快晴

 

 

間ノ岳山頂から北岳を望む~左手は甲斐駒ケ岳

 

 

雷鳥の親子が散歩中~やっと君たちと会えたね

 

● 7月17日(月)晴れ
  今日は間ノ岳に登ります。ルートは雪渓登りの大樺沢二俣から八本歯のコルを経て北岳山荘で昼食休憩の後、間ノ岳をピストンする計画です。雪渓は下から眺めるとかなりの急登でしかも雪質が固くアイゼンなしでは危険で登れません。参加者の中にはアイゼンを装着するのが初めてという参加者もおりみんなでサポートしながら登ります。最初は勇躍登り始めたもののさすがに急登で容赦なく体力が奪われます。喘ぎながらようやく夏道に出てアイゼンを外し登り始めると今度は連続して梯子が現れ高度を稼ぎながら八本歯のコル分岐に出ます。道のわきにはクロユリやイワベンケイ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、キバナシャクナゲ、グンナイフウロなどの高山植物が咲いており心が癒されます。昼前に北岳山荘に到着し昼食休憩の後、必要な荷物のみを持って身軽になり間ノ岳を目指します。間ノ岳までの稜線は絶好の天気に恵まれ富士山や南アルプスの名山はもとより中央アルプスの絶景に見惚れます。間ノ岳までは3千メートルの稜線歩きになりますが、途中いくつかのピークを間ノ岳と勘違いしため息を漏らす参加者もおります。ようやく間ノ岳に登頂すると苦労したご褒美に農鳥岳、仙丈ヶ岳、塩見岳、甲斐駒ヶ岳や中央アルプスが一望でき感激します。中には、来年は仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳登山だと決めつける参加者もおります。ところで、間ノ岳は今でも隆起しており少し前までは3,189.5mで第四位の山でしたが再計測で3,190mの第三位の山になったことを知ります。なるほど、山頂には旧標高の道標と新標高の道標が設置されております。ちなみに旧道標は旧芦安村の、そして新道標は南アルプス市の名前で設置されていました。名残を惜しみながら北岳山荘に戻るとなんと放し飼いで飼育している雷鳥の親子を見て感激します。夕食はカレーで舌つづみをうちました。また、良い方に予想が外れ一枚の布団に一人が眠られました。

 

 

 

 

 

 

 

 

3日目朝、北岳山荘から富士山を望む

 

 

北岳山荘からご来光を仰ぐ

 

 

北岳山荘にて記念写真

 

 

北岳に向けて登山開始~山頂付近はガス

 

 

ハクサンイチゲのお花畑

 

 

お花畑の中、梯子を登る~風が冷たい

 

 

絶壁から間ノ岳を振り返る

 

 

北岳中腹にて休憩~昨日泊まった北岳山荘が眼下に見える

 

 

標高日本第2位の北岳に立つ~皆さん達成感に満足の笑顔

 

北岳から富士山を望む

 

目標の2座登頂を果たし一路下山

 

 

北岳肩の小屋

 

 

小太郎山分岐から仙丈ケ岳を望む

 

 

右俣コースを下山中、昨日登った左俣コースの雪渓が見える

 

 

下山もなかなか辛い~膝が笑ってくる

 

 

ミヤマハナシノブ

 

 

ハクサンフウロ

 

 

タカネグンナイフウロ

 

 

沢にかかる橋を渡るともうすぐ広河原

 

 

こあじさい

 

 

やっとこすっとこ全員無事に広河原に到着~三日間を振り返り、万感の思いで北岳を見上げる

 

● 7月18日(火)晴れ
今日はメインの北岳山頂を目指します。朝目覚めると東の空に富士山がくっきりと見えご来光も拝むことが出来感激します。また、小屋から見上げると北岳が高くそびえており闘志がみなぎります。登り始めて間もなく風が強くなり体が冷え防寒対策をします。しかし空は快晴とまではいかなくとも晴れており、雄大な北岳山頂や鳳凰三山を見ながら登り約一時間半で山頂に到着します。日本第二位の山頂だけあり360度の絶景に歓声が上がります。やはり、苦労して登った者だけに与えられるご褒美でしょうか。周囲の景色をしっかり目に焼き付け名残を惜しみながら下山します。下山途中の肩ノ小屋で待望のキタダケソウを見られ感激します。また、途中に「3分で小屋と生ビールが待っています」との看板があり思わず笑いがもれます。さらに下り一昨日の雪渓の登り口の大樺沢二俣につき雪渓を見上げると登っている登山者がみられます。今後再び来られるかとの思いでしっかり雪渓を目に焼きつけます。更に下って広河原山荘にたどりつき昼食休憩を取ります。芦安までは初日の乗合いタクシーを利用し芦安で入浴しさっぱりした気分で帰路につきます。マイクロバスは運転手さんの尽力により別のマイクロバスに乗り換えます。帰路は平日ということもあり渋滞もなく予定より30分早く帰県しました。参加者の顔は二泊三日で日本第二位と第三位の山を踏破した満足の顔で次回の再会を約して解散しました。

 

 

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