東京・埼玉・山梨の都県境にそびえる雲取山、そこは奥秩父の最高峰であり、都内を俯瞰できる場所である。本来なら雲取山荘に宿泊したいところであるが、個人の山行に譲ることにして、このたびは三条の湯から北上し雲取山で優雅な富士山や奥秩父の山々を眺め、三峰神社に向かうロングコース、多くの登山者が訪れる登山観光地にもなっている。コース上は、華麗な高山植物も見られると思いきや、多くは鹿の食害であまり見られない。 |
コースルート
コースタイム
月 日 | コース(時間) …… 歩行 == 車移動 |
9月23日 | 県庁5:05 ==山形蔵王IC(山形道)==(東北道)==安達太良SA(6:30~6:40)==佐野SA(給油・昼食購入等 (8:23~8:40))==久喜白岡JCT(9:00)==(圏央道) == 青梅IC (9:35)== R411==(青梅街道)==(御嶽神社)=(車中で昼食)==(小河内ダム~奥多摩湖)==お祭りバス停(10:54) == トイレタイム(11:08~11:28)== |
(土) | 登山開始 H560m(11:40) (後山川林道を行く)…… 脱ぎタイム(12:00~12:05) …… 片倉橋ゲート(12:15) ……新片倉橋(12:29) …… 塩沢橋休憩(12:50~12:55) ……蔦久保橋(13:08) ……休憩(13;25~13:30) …… 休憩(14:00~14:05 ) …… 林道終点 東京水道水源地碑(14:10)…… 休憩(14:24~14:30)……テント場 H1090m(14:42) …… 三条の湯着 H1103m(14:45) |
入浴等リラックスタイム 夕食(17:30) 消灯 就寝 (21:00) | |
(距離 約8.5㎞ 標高差 約543m 所要時間 約3時間5分) | |
9月24日 | 起床(4:30) 朝食(4:50) 出発(5:15)…… 脱ぎタイム(5:29~5:35)…… ヘッドランプしまう(5:45) …… 休憩(5:50~6:05) …… 休憩(6:52~6:58) ……三条ダルミ(8:03~8:12)……雲取山山頂避難小屋(8:56) ……雲取山山頂着 H2017m(9:00~9:15) …… 雲取山荘 休憩(9:38~9:45) …… 男坂・女坂分岐 女坂へ (9:52) …… 大ダワ(10:07) …… 芋ノ木ドッケ 昼食休憩(11:05~11:40) …… 白岩山H1921m(11:44) ……白岩小屋(12:00) …… 白岩山 |
(日) | H1776m(12:24~12:30) ……前白岩の肩(12:44)……お清平H1450m(13:19~13:25) …… 霧藻ケ峰休憩所1523m (13:40~13:50) …… 地蔵峠(13:58) …… 三峰奥宮鳥居(14:46) …… 三峰ビジターセンター 下山H1060m(15:04) |
(距離 13.5㎞ 標高差 登り 約1000m 下り 約960m 所要時間 約9時間30分) | |
帰路バス発15:26 == R140 (三峰観光道路) == 秩父湖 二瀬ダム(15:45)==秩父市内給油(16:33)==皆野寄居有料路(17:00)== 釜伏トンネル ==(高速に入る前 渋滞)==花園IC(17:42)==(関越道)==高崎JIC (18:04)== (北関東自動車道)==岩舟JIC(18:43)==(東北道)==上河内SA(夕食購入等)(19:12~19:29)== 村田JIC (21:29) | |
==山形 GS給油 (21:55)== 県庁着(22:10) |
お祭りから後山林道を進む
途中下山中のキノコ採り名人だろう。舞茸ばかり・・・・大変な驚き!!
ようやく今晩のお宿「三条の湯」
大きなお部屋に全員が泊まることができた。
食事前の会長からのお話
2日目の早朝(まだ暗い)全員で集合写真
人字(ジンジ)草 別名:(紅葉葉大文字草:もみじばだいもんじそう)
まだうす暗い朝霧の中を進む。
曇りの中、更に樹木が登山道に覆いかぶさり視界が山頂まで全く聞かない。
天気が良ければ後ろに富士山が見えるのだが・・・残念!!
雲取山荘での休憩
女坂を通って大ダワに到着
トリカブト
白髭(シラヒゲ)草
高山植物を探す
遅れた仲間を待つ・・・・振り返る美人仲間
前白岩山付近
予定より1時間半遅れの前白岩山
このような斜面だけならよいが、結構急斜面・さらに岩がゴツゴツで急ぐにも大変。
時間の遅れを取り戻したいが、こんな登山道では遅れが生じるばかり。
こけたら大変、慎重 慎重 !!
霧藻ケ峰、こまで秩父宮殿下が訪れている。
秩父宮殿下のレリーフを眺める
特記事項
今年の山「雲取山」を目指した。標高と西暦年数が同じ2017ということで、今年人気の百名山。東京・埼玉・山梨の都県境に位置し、奥秩父の最高峰であり、また東京都の最高峰・最西端の山である。一泊二日の山旅、ロングコースではあるが、トラブルもなく、全員元気に歩きとおすことができ、充実の山旅であった。惜しむらくは、山頂からの富士山の秀麗な姿に接することができなかったこと。それはまたの機会に譲ることに。 |
*9月23日 雨のち曇り |
雨模様の中、期待と不安を抱えながら山形を出発。途中からは雨も上がり、渋滞もなく順調に進む。高速を降り青梅街道に入り、ずんずんと山奥へと入っていく。街道沿いには、道祖神?が祭られているところがある。苔むした美しい玉石の石垣が目につき、歴史を感じさせる街道である。 |
お祭り登山口に着いた時には天候も回復、期待に胸を膨らませて今夜の宿、三条の湯へと登山開始。乗用車なら片倉橋のゲートまでは車が入れそうだが、マイクロバスは入れない。だらだらの登り道、林道をひたすら歩く。蛇や大きなカエルの歓迎を受け、後山川の沿いの美しい広葉樹の森、清流を楽しみながら、林道の終点までは約3時間の道のり。山歩きには慣れている会員も、長い林道歩きには少々バテてくる。東京水道水源碑のある林道の終点、青岩谷橋からは歩きやすい山道を三条の湯まで約30分。深い谷底には清流が淵となり、滝となり、美しい景観である。途中、大荷物を背負った男性と会う。荷はマイタケ!今夜はマイタケのごちそうか?と期待が膨らむ。「やまなしの森林100選、三条谷の広葉樹林」との看板。山梨県側であるが、東京都が購入した東京都の水源林であるらしい。テント場からすぐ今夜の宿、三条の湯着。鹿の湯ともいわれる三条の湯は源泉10℃の鉱泉、沸かし湯である。林道歩きでの疲れを流し、お肌もツルツルにしてくれる癒しの湯である。夕食は竈焚きのマイタケごはん、社長御手討ちの鹿肉のロースト、自家製野菜のサラダ、マイタケの天ぷら等、山小屋とは思えない豪華さ。部屋は我々のみの貸し切り。ラッキー!消灯は21:00であるが、翌日に備えて皆早々と就寝した。 |
*9月24日 曇り時々晴れ |
4:30起床、4:50には朝食。5:15 朝霧が立ち込め、まだうす暗い中を登山開始。木道のかかる小屋の取水沢(三条沢)を慎重に渡り、水無尾根へ。三条ダルミへは緩やかなアップダウンの快適な道。霧の中、富士山の絶景ポイントの三条ダルミからも、展望は開けない。林床にはあまり草が生えていなかったが、このあたりから笹が生え始めた。この先は、山頂に至る急登。途中倒木に阻まれたりしながらも、山頂避難小屋着。ここが山頂と思いきや、あとほんのひと登り。 |
2017m無事登頂。雲取山は明治16年の「全國三角測量」により設置された「原三角測點」と、国土地理院の一等三角点があり、測量の歴史的にも貴重な場所だそうである。富士山の絶景を期待していたが、ここでも残念。記念撮影をし、それぞれの思いを胸に山頂を後にした。雲取山荘へはやや急な下り。雲取山荘は通年営業の山小屋。小屋の前には水場があり、おいしい水をいただいてゆったり休みたいところだったが、少々遅れが出はじめ、短めの休憩後、先を急いだ。男坂・女坂の分岐。やはりここは女坂でしょ!薄日が差しはじめ、木漏れ日がうれしい。大ダワから白岩山悪場あり 足元に十分注意との道標あり。途中、探し求めていたシラヒゲソウ発見。花弁が髭のように裂けレースのよう。カラスウリの花を小さくしたような可憐な花、神の御業かと思う不思議な姿であった。美しい原生林を進み、芋の木ドッケで昼食休憩。ここから白岩山はすぐ。ちょっと下ったところに白岩小屋があるが、荒廃しており、緊急時以外使用不可。前白岩山の肩からお清平への道は足場の悪い難所で、慎重に下る。小休止の後、霧藻ケ峰への登り返し、休憩所あり。テラスからは北西の展望が素晴らしいとのことだが、ここでも雲にさえぎられた。山頂にあった一年間限定の記念碑「雲取山西暦二千十七年記念」の存続のための署名を求められた。直下の岸壁には秩父の宮のレリーフがあった。霧藻ケ峰の名は秩父の宮が登山された際、命名された由。それを記念して建設されたとのこと。再びガスが濃くなってきて、「ホント、霧藻ケ峰だわ!」とのつぶやき。何やら薄暗くなってきて、夕暮れ時のよう。地蔵峠を経て、ひたすら下る。杉や檜の美林の森が広がる。鹿の食害を防ぐためか、幹にネットが巻かれている。妙法ケ岳分岐の奥宮の鳥居を過ぎ、しばらくして鳥居をくぐれば三峰ビジターセンター、下山完了。予定時間よりは若干遅れたものの、全員無事、元気にロングコースを踏破できたことがなによりであった。 |
帰路はR140(三峰観光道路)秩父湖の二瀬ダムの堰堤の上の道を進む。秩父市内に入ると、右手に武甲山の異様な姿が見える。石灰岩の採掘で、山容まで変わってしまった山である。秩父市内で給油の後、皆野寄居有料道路を経て長瀞のある荒川を渡る。その後、高速花園ICに入る道が大渋滞。高速道路に入ってからは、関越道・北関東自動車道・東北道をひた走る。帰路の車中では皆さん元気に話の花を咲かせていた。 |
次回の西暦と百名山の標高が一致するのは2034m美ヶ原。17年後。会長は説明会で「頑張る」と決意表明しました。皆さんがんばってねー! |
***** 写真撮影 【 三 浦 鐵 太 郎 】 *****