特記事項
山形百名山である大境山を目指し一路小国町へ。大境山登山道入口に到着すると天候は雨、山にはガスがかかっている。岩田副会長から本日の予定を変更し、越後十三峠の萱野峠(標高278m)と黒沢峠(標高426m)を縦走する旨の説明があった。 敷石道萱野峠玉川から出発、3.2km約80分の行程だ。小雨に煙る中、周辺の景色はブナの黄色やカエデの赤など紅葉真っ盛りである。峠道はぬかるみ、敷石は苔むして滑りやすい。文献によると十三峠は、かつて越後と置賜の物資運搬等のため石を切り出し整備したものとある。明治11年英国の女性旅行家イザベラ・バードがこの峠を玉川から足野水に越えていると記してある。驚くべきは、この敷石道整備の偉業を後世に残すため、地域の人たちが復興に尽力してきたことだ。 時おり雨も止み陽ざしが見え隠れする。次の峠行のためバスで黒沢に向かう。黒沢峠敷石道の出発地点にイベント会場である祭り広場に到着、依然として雨は止まない。大きなテントや炉端がある一角で昼食とする。雨を避け休憩するには格好の場所だ。 さて、後半の峠縦走路である黒沢峠敷石道を出発、2.6km約65分の行程だ。その内、約1.8kmに3,600段の敷石が敷かれているという。この街道を通った著名人として、直江兼続、五郎八姫、西郷隆盛等が知られている。峠道の途中、数カ所の沢にパイプの橋が架けられているが、雪を前に敷板が外されており渡り歩くのに工夫を要する。ようやく峠を越え市野々の駐車場に着く。 帰路途中、横川ダム建設のため白い森おぐに湖に沈む予定の飛泉寺から移設され、見事に色付いた大イチョウを見学。さらに、南陽市小岩沢と上山市川口の石造り眼鏡橋を見て、当時の土木技術の高さに感心した。 奇しくも本日、東北中央道福島~米沢間が供用開始され、国道13号上りがやけに混んでいる。朝から二つの峠を縦走し、今では珍しい石橋も見学した。まさに「温故知新」で先人の苦労に思いを巡らし、「道」造りの大切さと歴史を学んだ道行であった。(秀) |
コース・時間
月 日 | 凡例) ==マイクロバス、~~歩行 |
11月4日 | 県庁6:10==国道13・113号==小国町ぶな茶屋==8:08大境山登山口8:19==萱野峠玉川8:37~~萱野峠足野水10:20==11:08黒沢峠祭り広場(昼食)11:45~~黒沢峠市野々口12:48==イチョウ広場==飯豊道の駅13:45==小岩沢==川口==県庁15:34 |
大境山登山道入口到着、雨天のため登山中止
十三峠のうち萱野峠登山道を登る
出発後頑丈な吊り橋を渡る
雨も小降りになる
萱野峠頂上にて
丸太の橋を踏み外すが怪我はなかった~靴は新品なんだけどなあ
パイプの橋は冬を前に敷板が外されており、歩くのが一苦労
萱野峠足野水に到着
萱野峠の講釈~一読あれ
玉川の絶景~玉川新田橋から
ここで昼食タイム~椅子やテーブルがあり最高
黒沢峠に登山開始
黒沢峠頂上にて
白い森おぐに湖~見事に色付いた大イチョウ
***** 写真撮影 【 安 達 】 *****