2026年 2月1日(日)
学習会

日時 2026年2月1日 10:00~11:30

場所 山形市総合学習センター 3階 多目的研修室

講師 美しいやまがた森林活動支援センター安全担当理事 救急救命士

細川 英彦  氏

テーマ  「野外活動における安全管理・救急処置」

 

     

     講演の様子

 

   

司会 古沢副会長、清水会長挨拶  

プロフィール紹介伊藤幹事、閉会あいさつ鈴木幹事

 

    

本日の講師 救急救命士 細川 英彦氏

 

   

古沢副会長の司会で定刻に開会、清水会長より「常日頃の安全登山を目指しており、
今日は体で覚えて、体感していただきたい」とあいさつと講師紹介、伊藤幹事より細川さんの
プロフィール紹介。
講師の細川さんは、上山の出身で、上山消防署に勤められる。消防士、救急救命士、応急手当指導応対士、
長年にわたり救急救命士として活躍され、蔵王連峰の捜索救助などにも携わられて来られたベテランの
救急救命士。定年退職後、現在美しいやまがた森林活動支援センター安全担当理事をされている。
また様々な野外団体活動に携われており、安全や救急手当についてわかりやすいご指導をされている。
以下 講演、講習概要
今日は、野外活動での安全管理、応急処置、具体的には応急手当について、参加者にやっていただく。
平成9年に救急救命士をとる。最初の頃からやっている。現役の時から野外活動大好き、依頼を受けこのような
活動を20数年続けている。県内外でこのような講習活動をしている。
応急手当については皆さん知っている。手を切ったら血を止める。熱中症になったら冷やす、やけどに
なったら冷やす。自分の時は当然するが、他人にするという機会は意外と少ない。
応急手当を覚えていると人にも教えることができる。山登りなど野外だけでなく家庭でも使える。
高校時代は山岳部で、顧問の先生に食事、生活といろいろ教えてもらい助かり今思えば山岳部に
入ってよかった。今日はいろんな応急処置の道具、資料、野外活動の本があるので参考にしてほしい。
山岳遭難という本には「山登りにはベテランなし」とある。山登りに毎回同じことはないし季節もある。
常に自分は初心者だと思って山登りをしてほしい。
安全管理 安全の確保、事前の下見、暑さ、雪などの対応
(1)事故発生の原因
①環境によるもの 天候、災害、植物、動物、昆虫
動物では今一番身近なのはクマ 山形市でもいっぱい出ている。山形県のクマは、まだ人を餌だと
思っているのはいないと思うが秋田、岩手のクマはもう人が来れば餌だと認識しているので、
この地域での山登りでは特に注意が必要。
②人的行為によるもの
・安全に対する認識不足、危険に対する授感性不足、対応する能力不足、教育・指導力不足
③物的要因によるもの
・服装の不備、装備不足
(2)事故防止の対策
①安全教育 参加者への周知徹底、スタッフの研修受講
②安全管理 危険の排除(下見など)、ハード面の整備
③安全対策
薬の把握(血液さらさらの薬、発作関係とか)
集まった時に、スタッフは必ず参加者全員の顔いろを見る、動作も。  感が大事。
、出発時、中間、解散前必ず顔色を見る。熱中症などは下山後に出る場合もある。
スタッフは必ず注意すべき参加者の情報を共有すること
(3)事故発生時の対応の準備
①緊急時の役割分担  連絡係、手当係を必ず決めて、119通報など漏れたり、遅れないようにする。
119番に連絡して、状況説明の時は、こちらから説明せず聞かれたことに対して答えるのが
正確で一番早い。
②緊急時の連絡網作成
既往歴把握、自分たちで運ぶ場合は最寄りの救急病院の把握、特に土曜日曜の診察状況確認
山にあげるか、降ろすか、動かしていいか、ダメかなど判断が難しい。 今はヘリが対応するので、
山頂や開けたところに連れていくことなど
(4)応急手当の前に
①安全確保 自分自身の安全確保・他の参加者の安全確保、二次災害防止
②傷病者のトータルケア 物理的、精神面 救助者の言動大事→助け、害 不安感を
小さくする、元気づける。
(5)応急処置
最近は熱中症が増えている。あとはやけどが増えている。お昼などお湯を沸かす時など
(大人は足、子供は胸の下が多い)
やけど・・・ 冷やす、水で冷やす。山に水はあるか、なかなか 難しい。熱湯だとすぐ水泡ができやすい。
医者から水泡を破らないようにと言われる。水泡を破ると治りが遅くなる、黴菌が入りやすくなる。
思った以上に水圧が強いので水泡を破りやすい。水道で直接水をかけるのでなく、洗面器などに水を
溜めて、患部を漬けて冷やす。
蜂刺されと毒蛇 どちらが大変か 蜂刺されの方
①蜂刺され
アナフィラキシーショックが怖い。どんな蜂に刺されたのか確認する。刺された方から目を離さない。
短時間で死に至る場合がある。団体の場合は先頭でなく中間の人が刺される場合が多い。
他の人の安全を確保する。ハチ毒は水溶性なので、まずは水で洗う。次にポイズンリムーバーで
毒を吸い出す。必ず正面を向いて目を見て声をかける。首を守るために後ろからいかない
刺された穴がわからなくても周辺を何度も吸い出せばいい。押す、引く いろんな種類があるので、
事前に使い方を覚えておく。自分だけでなく、対人で実際に練習しておく。全員で練習
②毒蛇にかまれた
ハチ毒と同様に対応。マムシ、ヤマカガシも同様で、慌てないことが大事、ゆっくり歩いて病院に行くこと
毒蛇にかまれても初期対応をすれば病院まで2時間ぐらいかかっても大丈夫
    ポイズンリムーバーの実践練習

③熱中症
日陰に連れて行って冷やす。これしかない。
熱を下げる。どこを冷やすか わきの下、首、鼠径部、体を冷やすのではなく血管を冷やす。
つまり血液を冷やす
瞬間冷却材なども有効、身近なものはウチワで必ず持っていく、これは重宝する。
今は5月後半ぐらいから暑くなる水分補給 水や経口保水材OS-1など 少しずつ飲ませる 
ただし飲めない場合は飲ませない。おいしいと感じたら、代謝がおかしいので危険。
塩飴やタブレットも有効。
予防は水をこまめに飲ませること。トイレを気にして飲まない方がいる。スタッフは必ず
飲ませるようにする。行程の中でトイレのあるなしの情報も大事
 
④切り傷、⑤刺し傷
止血にはコツがある。傷口を抑える。(直接圧迫止血)遠慮せず強く止血することが大事
血液、体液には直接触れない。手袋、ない場合はスーパーバックなど使用。家族以外は毒だと思って
はな血・・必ず止血する。下向き。上向きはダメ、鼻骨の下を抑える。詰め物はしない方がいい。
最低3分は止血する。子供の場合は血を見せないこと。血を見てドキドキして血圧が上がる。
必ず、対面で声をかけて安心させる。
傷口のばんそうこうは、できるだけ剥がさず貼りっぱなしにする。
擦り傷は、水洗いした後、ラップでぐるぐる巻きにしてから止血する。
 
   
 
 
  
⑥骨折、⑦捻挫
道具は三角巾、養生テープ、ビニールテープ
今回は足首の場合 あいさつして対面で顔色を見る
三角巾 登山靴の場合はそのまま添え木にする
土踏まずから、後ろに回し交差させる。両側先端を斜めになっているところを内側から、外に回して
強く締め上げる。養生テープ、ビニールテープの場合は、同じ要領で、前でぐるぐる巻きにする。
素肌には直接しない。テーピングの場合は直接肌でもOK.
 
 
   〇下山時に膝がガクガクなった時の緩和対処法
    両足の膝の皿の前後をきつくぐるぐる巻く。膝が守られているのを感じることができると思う。
    早めに対応することが大事。小国山岳会さんなども推奨している
 
    
 
    
   〇虫よけスプレーの使用法
   イカリジン 低刺激(赤ちゃんや動物) 通常はディートという成分
   吸い込むと人によっては有害なこともあるので、直接部位に噴霧しないで、風下で、息を止めて
   スプレーを下向きにして手に噴霧して、それを部位に塗るようにする。
   犬を散歩させてる人は事前にスプレー等で足に噴霧し、ダニ対策をすること。
   ダニを取る道具もあるが、タイミングを間違えるとダメ。離した時だといいが、食いついている時
   は食い込んで危険なので、皮膚科に見てもらった方がいい
 
     
     
◎残念ながら事故が起こってしまった場合
今は訴訟問題に発展する場合もあり、とにかく誠心誠意対応する
主催者は事故報告書を必ず作成。外部には責任者以外話さない。
対応者は必ず写真を撮る。他の参加者には写真等を撮られないように注意する。
現役時代の蔵王仙人沢での子供会行事の死亡事故などのエピソードなどもお聞きする。
質疑応答ののち、細川講師にお礼をして鈴木幹事より閉会のあいさつ、全日程終了する。
参加者の皆さん、本日学んだことを実践しましょう。お疲れさまでした。

 
      
      身近な救急の道具
    
   
      
 
       野外活動の様々な図書
 
 
      
 
 
      
        
 
       
         クマ注意!

 

        

 

          

 

           

             

             

 

 

〇 昨年2024年度の学習会の様子は  こちら

        

                                                                                                             記録表へ戻る