平成22年 11月27日・虎捕山(706m)・霊山(825m)
今回の例会は、今年の干支に因んで”虎”の付く福島県相馬郡飯館村の『虎捕山』(705m)と、その近く(3.5km)の福島県伊達市霊山町の『霊山(りょうぜん)』を登った。
『虎捕山』とは、その昔この地方の盗賊"橘墨虎"を源頼義がこの山の岩窟(籠石・こもりいわ)に潜んでいるのを捕らえたとの故事に因んで名付けたといわれる。
『霊山』は平安時代初期に修験の山として開かれ、南北朝時代、北畠顕家が霊山城を築き陸奥国の国府が置かれ奥羽地方における南朝方の一大拠点として機能したことから国の史跡に指定されている。
『虎捕山』
千歳山のような形の山ですが丁度山頂のところに大きな岩が鎮座している、登山口の山津見神社は近郷の信仰を集めているらしく、広い駐車場のある立派な社殿で阿吽(あうん)の石像は狛犬ではなく、白い狼とか、社殿の横を通り、裏手が登山口で、登山道から見上げると今にも転げ落ちそうな大きな岩が幾つも並んでいるのが見える。
『虎捕山の岩場登り』
少し登ると全くの岩場となるが、ロープ、鉄梯子、鎖などが付けられており安全に登れた。頂上の岩塔のすぐ下の狭い場所に奥の院がへばり付く様に建てられていた。
積み重なるように鎮座する大きな玄武岩の岩塔に攀じ登ると低山とは思えない素晴らしい眺望で、磐梯山、安達太良山、吾妻の山々、一切経の噴煙が白く見えた。
『虎捕山山頂』
奥の院より北東に少し進んだ所が三角点のある頂上だが、ここは雑木林の中で全く眺望はない、奥の院へ戻り、梯子や鎖で慎重に往路を下った。
『秀峰霊山』
「南北朝時代、北畠顕家が城を築いた」との故事を知るまでもなく、見るからに山全体がそれだけで城と思える山容、切り立った岩峰と松の緑のバランスがとても美しい。
『霊山宝寿台』
登山口には整備された大きな駐車場に、きれいなトイレもあり、暖かい日差しの中で昼食をすませて登山開始。
いろいろな名前の付いた岩場があり「宝寿台」と言う展望台のような岩場に登ったところを田崎氏が反対側の岩場に攀じ登って撮影してくれた貴重な写真
『天狗の相撲場方面の岩場』
中国桂林地方の山水画を思わせる風景で、天狗の相撲場と言う名称、障子ケ岳の天狗角力取山と相通じる名称かと思われる、このほか、弘法の突貫岩、五百羅漢岩、護摩壇とか、修験の山であった名残のような名称の場所があった。
『東物見岩』
霊山城跡から南東へ少し登ると、霊山の最高地点(825m)の東物見岩に着く、天気が好かったので遠く太平洋が望まれ、沖を行くフェリーが白く輝いてみえた。
周回コースを回り鍛冶小屋岩の所から往路を下り登山口の駐車場へ、16:00 山形への帰路についた。
(7:00)山形出発、(8:17)国見IC、(8:58)虎捕山登山口、(9:22)登山開始
(9:52)奥の院、(10:11)山頂、(11:15)登山口到着、(11:35)霊山登山口
(12:17)昼食後登山開始、(12:34)宝寿台、(13:34)霊山城跡、(13:58)東物見岩
(15:37)霊山登山口(16:00)山形への帰路へ(16:50)国見SA
山形着 17:50。